激動の2025年を振り返る ~変化の波、そして「伝えること」への挑戦~

皆さん、こんにちは。㈱メイコーテクノ 営業担当の山口裕之です。
早いもので、2025年も残すところあと僅かとなりました。
この一年を振り返ってみると、4月のプライベートショーに始まり、九州や東京での半導体関連展示会、そしてタイでの講演と、本当に多くの場所へ足を運び、たくさんの方々とお話をさせていただきました。
単に「忙しかった」という言葉では片付けられない、業界全体の「熱量」と「変化」を肌で感じた一年でした。
特に今年は、製造現場における「省人化・自動化」への渇望、そして「半導体産業」の急速な盛り上がりが、私たちのビジネスにもダイレクトに影響を与えました。
これまで通りのやり方では通用しない、新しい課題やニーズが次々と生まれた年でもあったと感じています。
今回は、そんな激動の2025年に私たちが何を感じ、どう動いてきたのか。
展示会やセミナーでの活動を通じて見えてきた「業界の潮流」と、そこに対するメイコーテクノの「挑戦」について振り返ってみたいと思います。
目次
現場で痛感した「省人化」への渇望
業界の変化を最初のきっかけとして強く感じたのは、4月に開催された龍城工業、JTU、GKGの3社共同プライベートショーでした。

会場には多くの来場者が詰めかけていましたが、皆さんの視線が特に熱く注がれていたのが「全自動クリームはんだ管理倉庫システム」や「X線チップカウンター」、「タワー型リール管理倉庫システム」といった、いわゆる「省人化・自動化」に直結する設備でした。
これまでは「生産性向上のための投資」という側面が強かったこれらの設備が、人手不足や熟練工の減少という背景も相まって、「現場を回し続けるための必須インフラ」へとフェーズが変わる、そんな切実なニーズの変化を肌で感じました。
「二律背反(トレードオフ)」との戦い
設備側で自動化やデータベース化が進めば当然、実装の要であるメタルマスクにも「再現性」や「データとしてのノウハウ」が求められます。
実際、今年に入ってからはメタルマスクの製作だけでなく、「開口設計ノウハウ」そのものや、「ノウハウのデータベース化」に関するお問い合わせが急増しました。

また、実装基板のトレンドである「軽薄短小・高密度化」も、新たな課題を突きつけています。
特に今年は、極小チップと大型部品が混在する「大小部品混在基板」への対応として、ハーフエッチングに関する引き合いが激増した年でもありました。

小さな部品に合わせて薄くすれば、大きな部品のはんだ量が足りない…。
逆に大きな部品に合わせれば、小さな部品が過多になる…。
あちらを立てればこちらが立たない――。 先日のタイでの講演でもお話をしたのですが、多くのお客様がこの「二律背反(トレードオフ)」に悩み、その解決策を模索されています。
2025年は、まさに私たちがその「解」を提示できるかどうかが試された1年だったのかなと感じています。
「半導体」の熱気の中で ~九州から世界へ~
高まるニーズに応えるべく、今年は私たちもフットワーク軽く動き回りました。
特に大きな挑戦だったのが、半導体産業のシリコンアイランドとして再注目される九州での活動です。
9月に開催された「第2回 九州半導体産業展」にメイコーグループとして出展。
現地の熱量は凄まじく、半導体後工程における実装技術の重要性がかつてないほど高まっていることを確信しました。

また、1年の締めくくりとして12月の「セミコンジャパン」にも出展いたしました。
国内だけでなく、世界中から集まる最先端技術の中で、私たちのメタルマスク技術がどう貢献できるか。多くの技術者の方とディスカッションできたことは、来年に向けた大きな財産となりました。

「モノ」から「コト」へ ~ノウハウの共有~
「省人化」や「データ化」が求められる中、私たちは単にメタルマスクという「モノ」を提供するだけでは不十分だと考えています。
そのメタルマスクをどう使いこなすかという「コト(ノウハウ)」の提供こそが、今求められているソリューションだからです。
その想いを形にしたのが、マウンターメーカーFUJI様主催のプライベートショーでの技術セミナー登壇でした。


メーカーの垣根を超えて連携し、実装プロセスの最適解を共に考える。
このセミナーを通じて、私自身も「ノウハウを体系化し、伝えていくこと」の重要性を改めて認識しました。
伝える力の強化 ~新戦力の台頭~
そしてもう一つ、組織としての嬉しい変化がありました。
「新米営業女子」こと塚越のコラムデビューです。

専門的な技術情報は私が、そして現場のフレッシュな視点や親しみやすい情報は彼女が担当する。
読み手の皆さまに合わせて、より幅広く、分かりやすく情報をお届けする体制が整ったことも、2025年の大きな成果の一つです。
2026年、さらなる「進化」と「深化」へ
2025年は、変化する業界の中で多くの「気付き」を得た1年でした。
来る2026年は、この気付きを「形」にし、より具体的なソリューションとして皆さまにお届けする年にしたいと考えています。
そのために、情報発信のスタイルも少しだけ進化させます。
今年デビューした新米営業女子の塚越には、初心者の方でもとっつきやすいフレッシュな視点でのライトな内容を、そして私山口は、より専門的な技術情報やトレンド情報やマーケティング的な視点も交えた一歩踏み込んだ内容を。
それぞれの持ち味を活かしながら、皆さまの業務に役立つ情報を発信してまいります。
「省人化」「自動化」そして「高密度化」。
課題は尽きませんが、メイコーテクノは来年も、メタルマスクを通じて皆さまのモノづくりを全力でサポートいたします。
最後になりますが、本年も多大なるご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。
2026年も変わらぬご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
皆さま、よいお年をお迎えください。





