表面実装(SMT)について|メイコーテクノ
2023年09月28日時点の情報です。
こんにちは、㈱メイコーテクノ 営業担当の山口裕之です。
弊社コラム、《メタルマスクについて徹底解説》をいつもご覧いただき有難うございます。
第29回目となる今回は、“表面実装(SMT)について“をご紹介させていただきます。
実はつい先日、グループのメイコーで新卒採用の営業が配属されたのですが、教育係のベテラン営業から基板実装について教えてあげたいんだと相談があり、「そういえばコラムに無いんだっけ?」と言われ…そういえば書いてなかったな(前回に引き続きでスミマセン。。。)と思いペンを取らせていただいている次第です(汗)
いやいや、表面実装って「印刷」「部品搭載」「リフロー」でしょ?!しっとるがな!と思われたそこのアナタ!
実は本記事を書かせていただくにあたり、いろいろ調べたり聞いたりして改めて興味深い話が見つかったのと、
上記メイコー新卒営業の中で、同じゲーム(Apexって知ってますか?!)をやってる事で盛り上がったK内くんから、
「メイコーベトナムの実装工場見てきましたよ!」と自慢された(笑)ので、表面実装(SMT)が文系の新卒くん目線でどう写ったのかも踏まえて記事に書かせていただければと思います。
それでは徹底解説を進めさせていただきます。
目次
1.そもそも「表面実装(SMT)」とは?
SMTは「Surface Mount Technology」の頭文字を取った略称で、日本語訳で「表面 実装 技術」の意味となります。
表面実装は電子部品をプリント基板に実装する方法の一つとなります。
似た用語でSMDがありますが、こちらは「Surface Mount Device」で「表面 実装 部品」で表面実装用部品の意味となります。
つまり…SMDをSMTするわけです。
…
……
……… ややこしいwww
表面実装(SMT)は1960年に開発され、基板の軽薄短小が進む現在では電子回路を持つほとんどの製品に採用されています。
(引用:wikipedhia 「表面実装」)
部品実装のもう一つの方法としてスルーホール実装があり、こちらはプリント基板の穴にはんだ付けする方法で、スルーホルの中にたっぷりはんだが付くので、表面実装(SMT)に比べてはんだ付け強度が出ます。
コネクタなど、私生活で抜き差しするような製品にはすぐに取れないようにする為にスルーホール実装が多く採用されています。
(引用:メイコーTV「【部品によって実装方法が違います!DIP部品】プリント基板の部品実装#1」)
反面、表面実装(SMT)より基板面積を取ってしまうため、高密度基板には不向きな方法になります。
2.表面実装技術市場の今後
市場調査会社のMorodor Intelligenceによると、表面実装技術市場は2021年から2026年までの予測期間にわたって7.46%の年平均成長率(CAGR)があるとされています。
(引用:Morodor Intelligence「表面実装技術市場 - 成長、トレンド、COVID-19 の影響、および予測 (2023 - 2028)」
細かいデータは上記リンク先を見ていただければと思いますが、確かにスマートフォンやパソコンはどんどん高機能化が進み、自動車も電子制御やEV化が進んでいますので、表面実装(SMT)が増えるんだろうなーというのはイメージができますね!
私がメタルマスクの営業となったのがおおよそ15年前、当時はまだ地図🗺を見ながら営業していた記憶があります。
今やグーグル先生が案内してくれますからね。。。テクノロジーの進化は素晴らしいですね!
余談ですが、上記新卒営業のK内くんにシルク印刷とはんだ印刷の違いを例えるのにプリントゴッコの名前を出したところ、「プリントゴッコって何スカwww」とバカにされたのは内緒のお話し。(このネタが分かる人は年齢がバレますw)
…
……
……… テクノロジーの進化は素晴らしいですね。。。
参考:Wikipedia「プリントゴッコ」
3.日本メーカーが引っ張る基板実装業界
そんな表面実装市場ですが、実は実装機世界シェアの80%を日本の企業4社が占めているのをご存知でしょうか?
そう、皆様ご存知の「パナソニック」「FUJI」「ヤマハ発動機」「JUKI」各社様です!
(引用:日経XTECH「実装機世界シェア合計8割の4社が共演、5G向け材料に注目」)
上記記事に出てくるJISSO PROTECは私も見学に行きましたが、最近は基板実装業界でもスマートファクトリー化が進んでいるんだな、というのが感じ取れました。
どんどんモノとインターネットが繋がっていきますね!
半導体向け設備でも日本のメーカーが上位に数多くランクインしているので、電気・電子における生産設備の競争力の高さが伺えますね!
ちなみにメタルマスクと関係の深いクリームはんだ印刷機単体だと、世界シェアNo.1は「GKG」だそうです。
・GKG印刷機
まだ日本では馴染みが浅い会社ではありますが、今年のネプコンジャパンで出展されていましたので、徐々に認知されていくのかなと感じました。
4.表面実装(SMT)の工程について
そんな表面実装(SMT)ですが工程の流れは大きく分けて次の3工程です。
①はんだ印刷工程
②部品マウント工程
③リフロー工程
簡単にまとめると、
①メタルマスクを使ってクリームはんだをプリント基板に転写
②転写したはんだの上に機械を使って部品を載せる
③熱ではんだを溶かしてその後冷やして固める
です。
※各工程の前後に検査機が入ったり、フロー用のボンド塗布があったりしますが、今回は割愛させていただきます。
メイコーベトナムの実装工場を見てきたと自慢してきた新卒K内くんの表面実装工程を見た感想が初々しかったので、ここで紹介しておきます。
①はんだ印刷工程
はんだって「はんだごて」のイメージでした!学校の授業ではんだ付けしましたよね?!
…(やったっけなぁ 汗)
②部品マウント工程
鼻息で飛びそうな部品があのスピードで置かれていくのはびっくり!
言い回しが秀逸!
③リフロー工程
ピザ🍕っすね!
…確かに!
なかなか優秀な営業マンだなと感じました(笑)
さて、工程についてダラダラと書いてしまいましたが、表面実装工程についてはアート電子㈱様のYoutubuチャンネルで「製造女子」という切り口からとても丁寧に解説いただいていまして、
本コラムへの動画掲載に快諾をいただきましたので以下に動画を埋めておきます。
※Youtubeで「表面実装」と検索すると、有名なイチケンさんやものづくり太郎さんより上位で出てくるんです!
実際に設備が動いているところもありますので、百聞は一見に如かずという事で是非ご参照下さい。
動画提供:アート電子㈱様
いかがでしたでしょうか。
テクノロジーの進化とジェネレーションギャップを感じつつ、今回はメタルマスクを「使う方」を解説してみました。
本コラムのコンセプトは「メタルマスク、如いては実装関連情報のハンドブックとなり得るツールを目指す」です。
今後もメタルマスクはもちろん、実装関係の情報を独自の視点で情報発信していければと考えております。
メイコーテクノメタルマスク徹底解説を引き続き宜しくお願い致します!
東京、神奈川を中心に、おかげさまで最近ではモノづくりの本場、大阪や愛知からのお問い合わせも増えてきました✨
メタルマスクのことならメイコーテクノへお気軽にお問い合わせください。